地名にもなっているくらい「坂」が多いことで知られる赤坂。その数は、主な坂だけで19もあるそうです。
そんな坂の中でも、赤坂ガーデンシティ沿いにある「薬研坂(やげんざか)」に注目してみたいと思います。
「薬研坂」は青山通りの交差点から南に下ってから上るV字型の坂道となっています。その2つの坂が対になっていることから、漢方の薬種をくだく舟形の器具(薬研)に似ているため、そのように呼ばれるようになったと伝えられています。また、付近に住んでいた方の名前から、別名「何右衛門坂(なにえもんざか)」とも呼ばれているそうです。
実際に歩いてみましょう。青山通り側から薬研坂に入っていくと、左手に赤坂ガーデンシティを見ながら下っていきます。下り終えると、今度は美しいカーブを描いた緩やかな傾斜を登っていきます。登り切って振り返るとそこには赤坂御所があり、都会の喧騒を忘れさせる緑の木々たちが目の前に広がります。
坂沿いには新旧の建物が並び、いまなお現在進行形で街並みが変化しています。比較的築年数が経っている建物も、モダンな作りが多く見所がいっぱいです。
いつも何気なく通っている坂道も、ふと立ち止まってみるといろいろな景色が見えてきます。あなたも赤坂の「坂」を散策してみるのはいかがでしょうか。